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タコの話と、私家版タコ紳士録(未完成)




山崎春美率いるタコの再発のニュースに、なんか自分史の奇妙な一巡りを感じた。


”一時期の猛烈な山崎春美ブームはどうなってしまったのか。

アングラも渋谷もブームは一瞬。

とにかく、世紀末以降少しだけ表舞台に戻ってきた山崎春美が率いていたタコ。

自販機エロ本業界でJAM、HEAVENといまやカルト(ってどういう意味?)になった雑誌の編集に携わっていた山崎氏。

その山崎春美がロリータ順子、町田町蔵(現町田康)、坂本龍一、EP4、スターリン、香山リカらとともに作り上げた二枚のアルバム。

ジャケ絵はファーストが花輪和一氏、セカンドが霜田恵美子氏。

ファーストのオリジナルリリースは限定1,000枚。1983年。

以上のいわゆるタコに関する序文を読んだだけで

もう80年代サブカルチャー総決算の様相を呈してる。

自らの身体を包丁で切り刻んで、痙攣して演奏(と呼んで良いのか)する自殺未遂ギグと題されたライブの伝説や

アルバムに参加したメンバーや山崎春美を取り巻く人々

またその死

そして山崎本人の十年近い表舞台からの失踪

彼らはすでに神話になりつつあった。

タコ、山崎春美、JAM、HEAVENに関して考えだすと、僕とあなたが家族になってしまうくらいの時間がいるので

また次の機会にしよう。

今回は、ただ音楽の話をしよう。

それでも猛烈な時間と、記憶が必要だろう。

だってこのアルバムは僕が十代の間、一番長い時間をかけて探したレコードなのだから。

まだ世間的に希少と言われるレコードをどうやって購入して良いかもわからなかった僕にとってこのアルバムは幻にふさわしかった。

ファーストが1万4000円、セカンドが8000円。

それが当時の一般的な相場だった。

ヤフオクを眺めては、ため息をついた。

それでも、山崎春美への興味は尽きることがなかった。

僕の知る限り、当時からタコに関することの大半が語りつくされていたとしても。”



これは、2007年にバンドをやる傍、タカハシが書いたタコに関するサイト、タコに関して出来る範囲で調べまくり、ネット空間の片隅にアップされ、ある時期にそのまま電子の海のチリとなった物の序文だ。

ここにあるとおり、僕が青春の高校時代をささげたのがタコという奇妙な音楽であった。
僕にとってタコとは、謎めくもの、想像の中のアンダーグラウンドそのものだった。

当時、タコのアルバムや情報は身近には少なかったと記憶している。
『タコ大全』(※)というタコの作品をまとめた海賊盤CD作品があったが、そのタイトルでグーグル検索すると自分のサイトが一番上に来ていて、驚いたことがある。
それくらいに、興味のある人はすでに知っていたし、興味のない人は本当に興味が無い話題だったのだろう。

(※)90年代に再発されたCD。無許可だったらしい。トークイベントに現れた製作者の友人という男に、山崎の編集者時代の盟友隅田川乱一(故人)が”印税よこせ!”と怒鳴ったというのは僕の好きなエピソード。

それから数年して新宿で山崎春美がライブをしているのを知った。
結局、見に行くことは無かったけど。

そして学生服の僕がクイックジャパンの記事でタコを知り、探し求めた頃から10年経って、タコが再発される。
僕は、自分がクイックジャパンの記事になり、山崎春美を歌詞にした曲を1stアルバムに収録した。

そして2011年の春が来る。
宇宙人の春が。



※2007年、タコ1stに関わった人を出来るだけピックアップしようとして挫折した『タコ紳士録』をこのあとに載せておきます。間違いも多いと思いますが、日の目を見せたいので。修正点などご指摘ください。


 

私家版TACO紳士録

タコに参加したアーティストリストを、一生かけて製作中。

 

タコ1st

ジャケ絵

表が花輪和一、裏が合田佐和子

花輪和一は言わずと知れた漫画家。ガロでデビュー。

最近は銃刀法違反で捕まったりしつつ、『刑務所の中』が大ヒットした。

もっともメジャーなマイナー漫画家のうちの一人。

合田佐和子(ごうださわこ)は画家。

寺山修二の天井桟敷、唐十郎の状況劇場などにデザイナーとして参加。

現在も個展などを中心に活動する。

 

1.免疫

山崎春美による個人パフォーマンス。

 

2.仏の顔は今日も三度までだった

山崎春美による作詞が冷徹なまでに魅力的。

ゆるい女性ボーカルは栗沢いずみ

作曲、アレンジ、演奏はジラーフエンタープライズ

さて、誰だ?

 

3.きらら

ボーカルはもはや説明不要の町田町蔵(現町田康、文筆家、INU、パンクボーカル)。

パーカッション、ギターも担当している。

曲の軸であるベース、ピアノを担当するのは、この曲の作曲でもある工藤冬里

さまざまなバンドに参加する工藤だが、タコ周辺ではNOISE、腐ってくテレパシーズなどに参加。

84年ごろにMaher Shalal Hash Bazというバンドとも言いがたいグループを結成。

ピアノソロでも活動したアヴァンギャルド紳士。

成田宗弘は地下世界のギター帝王。

High Riseなどで演奏し、セッションギタリストとしても活動。ソロ作もある。

HighRiseをバックに山崎春美が歌う新生ガセネタの音源があるって?

タコにはギター、ドラムで参加。

この曲ではドラムでの参加。

山本土壺はHEAVENに参加する編集。

サブカル方面で仕事をする文筆家である。

函館連絡船の中で自販機エロ本(JAM)を拾って、そのナンセンス具合に衝撃を受けて

編集に参加したとの逸話も。

きららでは、アルトサックスを担当している模様。

 

4.赤い旅団

変名バンド、イターリンが演奏。

宮沢正一ラビッツ)がボーカル。

ラビッツで活動し80年代以降姿を消した音楽家。

編曲は遠藤みちろう、ギターは膿End痴郎スターリン遠藤ミチロウ

ベースは桃太郎

また登場の成田宗弘。担当楽器はドラム。

さらに精神科医の香山リカが参加している。

90年代にひっぱりTACOだった美人精神科医。文筆家。

リカちゃん人形と同じ名前は、山崎春美の命名。

といっても彼女一人でなく、山崎の取り巻きの女性たちが原稿を書く際などに与えられたペンネームが香山リカだった。

女性ボーカルパートを担当している。

さらに細川周平もボーカルで参加。

 

5.人捨て節

6.嘔吐中枢は世界の源

ボーカルは山崎春美のパートナーと言われた、ロリータ順子

ダメなあたし」というバンドで活動していた。

変則パンク歌謡に、ランニングのデブが走り回るステージングだったとも。

ダメなあたし」かろうじて音源あるようですね。

87年、嘔吐物をのどに詰まらせて窒息死。

二曲とも狂気サックスに篠田昌巳(故人)が参加。

以下、参加パート不明だが

菅波ゆり子(現、向島ゆり子)ギターとサックスで参加。

パンクとタンゴの融合バンドPUNGOで活動していた。

当時、山崎春美によるニューウェーブアーティストランキングの二位に選ばれてた。

一位はフリクション

菅波氏は現在も活躍中。

PUNGOからは他に今井次郎石渡明廣が参加。

これに篠田昌巳を加えたのが主要メンバーだったようだ。

さらに山崎春美もサックスを吹いている。

といってもPUNGOはメンバー流動で最大時には50人編成だった。

今井次郎は、コクシネルにも参加。現在は劇団時々自動を率いている。ベース担当。

石渡明廣コクシネルA−MUSIKにギターで参加していた。ここではドラム担当。

その他参加アーティストにNON

ニューウェーブバンド、NONバンドのリーダーであった。

こちらも山崎のお気に入り。

ボーカルで参加。

 

7.エニグラム

思想家G・I・グルジェフが作詞作曲で(勝手に)参加(させられている)。

武邑光裕は現大学助教授で、メディア、アートに関する専門で活躍中。

アレンジと表記されているが、どういう立ち位置でタコに参加したのか、わからない。

細川周平が語りで参加。

現在は人文、音楽に関する研究や、大学教授として第一線で活躍する。

タコに参加したのは東京大学理学部生物学科を卒業した直後くらいか。

曲間の各国語(熊本弁含む)によるナレーションはすべて細川による。

ただ、発音はめちゃくちゃらしいが。

もう一人クレジットされている井上重明は、ピアノを担当。

なんにしても高学歴なトラックといえる。

 

8.イントロ

日比谷野音でのMC。

MCはロリータ順子

81年8月15日の物。

 

9.な・い・し・ょのエンペラーマジック

当然、作曲、シンセ、ピアノ、ドラム演奏に坂本龍一

ボーカルにロリータ順子、コーラスに栗沢いずみ高橋文子のTACO三人娘も参加。

高橋文子A−MUSIKにボーカルとして参加した形跡があるが、詳しくわからない。

語りは山崎春美

春美は雑誌の取材で坂本と知り合い、フランス文学の話などで意気投合して、友情参加が決定した。

 

10.鵺

春美率いるガセネタのベースとしてより、

ずいぶん高く取引されている、ガセネタの記録「ガセネタの荒野」の著者として有名な大里俊晴が作曲、演奏全般、ボーカルもとる。

早稲田文学部卒業後、アヴァンギャルドシーンで活動していた。

現在は音楽評論と音楽とメディアに関する大学助教授として活躍。

これだけ現大学教授の参加率が高いバンドも珍しい。

山本土壷もクレジットされている。クラリネットとベースで参加か?

 

11.人質ファンク

英詩は山崎春美による。

作曲は極北ファンクバンドEP−4佐藤薫。ドラムとハンドクラップで参加。

ゲルニカ上野耕路が崩壊寸前のピアノで参加。

川島バナナ(裕二)EPー4に参加していたキーボーディストで編曲家。さまざまな作品にゲストとして参加している。シンセサイザーを演奏。

遠藤昌美はギタリスト。民族楽器や琉球音楽との融合をテーマにした作品を発表し活動中。

ゼロ・01213がボーカルで参加。ゼロは春美の門下生で、ミュージシャンのゼロ氏か?

その他にもベースにクー

 

12.非情の生殺し

成田宗弘による作曲演奏。

ギターとベースを担当。

その他クレジットは後飯塚僚・奥田大三

曲中の語りは現東京理科大学助教授の後飯塚遼である可能性が高い。

そのインテリぶりからみるに奥田大三は翻訳家として活動する奥田大三かな。

リズムボックスとシンセを担当。


13.小さなチベット人

歌に香山リカ、語りに細川周平という知識人陣営。

さらに再度、武邑光裕がクレジットされている。

井上重明がピアノを担当している。

細川周平のTACOへの関わり方はかなり深い。

 

14.宇宙人の春

山崎春美率いる、ハードロックバンドと形容される「何か」ガセネタによる演奏。

作詞、ボーカルが山崎春美

痙攣ギターが天才浜野純灰野敬二不失者、現琴桃川凛のかつてのバンド「連続射殺魔」などにも参加(担当はベース)。

浜野のギターが、同時代のアングラギタリストに与えた影響は大きい。

ベースを担当するのが大里俊晴


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