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22年目のダイレンジャーを25話(半分)まで見た男


子供の頃にリアルタイムで見ていた時から約20年ぶりに『五星戦隊ダイレンジャー』を見てるんですが、これがすこぶる面白い。
こんな面白いものがテレビつけたらやっていたなんて、幸せな国に生まれたものだなー…とか感慨深くなってしまうほどに面白い。

このダイレンジャー放映の頃、世の中的には格闘ゲームやバトルマンガがブームで、中国拳法(風味の何か)とか気功(風味の何か)とかが子供たちの間でホットだったのを受けて、中国のダイ族が使う「気力」というパワーを受け継いだ若者5人が、「妖力」という悪のパワーを使うゴーマ族と戦う。
ゴーマがなぜ日本を狙うのか、なぜ5人が選ばれて戦わなければいけないのか、という導入部分が25話になってもまだまったく描かれていないのが逆に清々しい。
赤の他人の5人が、いきなり「お前たちはダイレンジャーとして戦うんだ!」みたいなことになって「ええ!?」とちょっと驚いた次のシーンではもう馴染んでいた。

とにかく基本スタンスとして「勢い」で押し切る方向性らしく、テンションとテンポは最高だけど、わけのわからない事が多い。
始まってすぐに、ダイレンジャーの本拠地が東京駅の目の前の階段を降りたところにあるのを見たときに、「うわこれ絶対すっごい面白い」と確信しました。
そんなところゴーマにバレバレなのはおろか、一般人も間違って入ってきそうだろ。

主人公5人はもともと一般市民で、それぞれが餃子屋の店員、美容師、ペットショップの店員、駆け出しボクサー、女子大生だ。個性的すぎ、かつ庶民的な愛すべき戦隊なのだ。ダイレンジャーは役者さんも素晴らしく、キャラが立ちまくりだ。
しかしボクサー以外は拳法と関係ない人生にもかかわらず1話から生身で戦ってもなぜか独自の拳法を会得していてすごい強い。それに関する説明は何も無い。しかも唯一の格闘経験者・ボクサーのテンマレンジャー・ショウジの得意技は蹴り技だ!これは本当にわけがわからない。パンチしろパンチ。しかし生身でも役者さんたちがアクションを頑張っていて、変身しなくても生温いアクションは見せないあたりは超熱い!

ゴーマの怪人たちもかなりお人好しらしく、餃子屋やペットショップで働いてるプライベートの時は襲いにこない。数人集まってる河原とかを狙って、しかも律儀に倒されるまで何度も繰り返しやってくるのがちょっと愛おしい。作戦がやたらと子供をさらうのもお約束だけど、「10歳以下の子供を使うのには儀式的な意味がある」とちょっと説得力を持たせてるのが憎みきれないろくでなし。


ダイレンジャーは異色作を目指して作られて、結果的に後の戦隊シリーズのエポックメイキングになったそうですが、一般的な戦隊のように特定の色(赤とか)がリーダーとか主役という概念がなく、5人それぞれのメイン主役回がある。
それぞれのメイン回の時にはCM前後のアイキャッチや名乗りの〆がメインのキャラクターに変わるんだけど、これがとても楽しい。
たぶんももクロとか、アイドルを応援してる感じに近いのだと思う。
めまぐるしく歌う人が変わったりして、自分の応援してる娘がセンターを取ったら嬉しいとか、そういう感じかな。
個人的にはキリンレンジャー推しで天時星・和(カズ)が好きなんだけど、あまりメインになることが無い。

ちなみにキリンレンジャー和役の土屋圭輔さんには同じく役者の双子の兄・土屋大輔さんがいて顔が超そっくり。
なんと特撮にはつきものの「ニセモノ登場」を、CGも合成も駆使せず「顔のそっくりな双子」を使って映像かしてるのは必見だ。

ダイレンジャーは名乗りもすごい。
戦隊もののお約束で、変身したら「リュウレンジャー!天火星リョウ!」とそれぞれが自己紹介しながら1人ずつポーズを決める。
最後に「天に輝く五つ星!五星戦隊ダイレンジャー!」と全員でポーズを決めるのだが、子供とかはこれを真似して遊んだりする。
しかしダイレンジャーは、この1人ずつの名乗りポーズがが子供には絶対真似できないんじゃないの!?というくらい難しい。
もうやけに難しいのだ。

たとえばこれがアバレンジャーとオーレンジャー。


そしてこれがダイレンジャー。


ダイレンジャーだけ身体のバネを使い過ぎだろう。
特にキリンレンジャーの酔拳風のポーズがすごい。かっこいい!
「じゃあ、おまえキリンレンジャー担当な」と言われて泣きながら練習した子供が日本のどこかにいなかったとは言い切れない。

この名乗りシーンに代表されるように、拳法をテーマにしてるだけあってスーツアクターの皆さんのアクションもキレキレで本格的だ。
さらにリュウレンジャーの呼びだせる気伝獣(巨大メカ的なヤツ)・龍星王のミニチュアの動きがすごい。
巨大なロボット龍が背中を波打たせながら空を飛ぶ特撮がめちゃくちゃかっこいいわけです。
しかもそこから人間形態に変形したり、他の気伝獣と合体したりするし、そのへんの特撮も良い(毎回使い回しだけど)。
合体後の大連王が必殺技を繰り出すときには背景に水墨画が出てきたりと、センスも全開だ。

あとはもうおなじみかもだけど、音楽も最高。
オープニングとエンディングを作曲してるのが大野克夫氏だって知らなかった。名探偵コナンの劇伴や、沢田研二のヒット曲で有名な作曲家だが、どちらも超がつく名曲だ。
劇伴もすこぶるかっこいい。カバーしたい。

さらに途中から登場する6人目の戦士・キバレンジャーの変身前の姿がシリーズ初の子供(視聴者と同じくらいの)だったり、5人それぞれに因縁のライバルやヒロインがいたりして、しかも一話が20分もないからサクサク進んで、あっちいったりこっちいったりでまったく飽きない。
同時にその「勢い」の凄まじさゆえ、25話(DVD5巻まで。全体の半分)の段階でストーリーやキャラが崩壊しはじめている。あと最初の方は中華っぽさがあったゴーマ怪人がもう意味不明の感じになってきていて、「紐男爵」や「ガマグチ法師」のような「物+階級」というルールもめちゃくちゃになってきて「早口旅がらす」っていうヤツが出てきたんだけど早口って物か?旅ガラスって階級…か…?そもそも純和風じゃないか!(早口を言えないと爆発する爆弾を投げてくる強敵)
そういう感じで暴走の気配がしていてハラハラする、こっからどうなるのかまったく予想も出来ず、そんな意味でも目が離せない超傑作戦隊モノです。

50話、全部見たらまたここに書きます。そのあとはカクレンジャー見よう。
あなたもどうだい、22年目のダイレンジャー。


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